ペリカンケース 1510 は、機内持ち込みができるサイズのローラーキャスター付きハードケース
機材収納用だけでなく通常のキャリーケースとしても使われているようで、ケースのみ、フォーム付、ディバイダー付、各種とも高い人気を誇っています
その中でも特殊なタイヤを持つ1510Mについて詳しく見ていきます
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ペリカンケース共通の特徴
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1976年にペリカンケース プロテクターシリーズが発売されてから、保護を必要とする精密機器などの多くには、ペリカンケースが選ばれてきました。
頑丈に作られており、極寒、灼熱、地球上のあらゆる環境においても、ペリカンケースは耐えうる設計になっています。
Made in USA のペリカンケースは、空気圧を均等にする自動パージバルブ、防水シリコンOリングのふた、オーバーモールドされたラバーハンドル、そしてステンレス製の金具を用い、作り上げられています。
大まかな特徴を挙げてみたいと思います。
・耐水性、防塵性、つぶれに強いハードケース
・自動気圧調整バルブ 付
・ラバーで覆われたハンドル
・簡単に開閉が可能な、ダブルスローラッチ
スモールケース(1120~)、それより大きなサイズは上記のような特徴を持っています。
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通常のペリカンケース 1510 の特徴
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ペリカンケース 1510 だけでみると、上記で挙げた特徴のほかに
・飛行機内に持込できる最大サイズ
・ステンレスベアリングを備えた、頑丈なポリウレタンホイール
・引き込み式延長ハンドル
ホイールとハンドルは、多くのローラーキャスタ―付キャリーケースに採用されています。
サイズ
内寸 : 50.2 x 27.9 x 19.3 cm
外寸 : 55.9 x 35.1 x 22.9 cm
上蓋の深さ : 4.5 cm
ケース部分だけの深さ : 14.7 cm
フォーム付ケースの重さ : 6.2 kg
ケースのみの重さ : 5.4 kg
本体:ポリプロピレン
ラッチ:ABS
O-リング:ポリマー
フォーム:ポリウレタン
調整バルブボディ:ABS
最低温度:-40°C
最大温度:99°C
ホイール数:2
特徴のひとつに飛行機内に持ち込めるサイズ と書かれてありますが、これはFAAのガイドラインに沿ったサイズです。
FAAとは米連邦航空局のこと。
そのFAAのガイドラインに沿った機内持ち込み可能サイズは、45リニアインチ(バッグの高さ、幅、奥行きの合計)となっています。
45インチをセンチに直すと、約114.3cm
114cmを下回れば、機内持ち込み可能ということになります。
外寸を足してみますと
55.9 + 35.1 + 22.9 = 113.9
素晴らしくギリギリのサイズ設定です。
ただし、それぞれの航空会社の規定が優先されます。
JALとANAのサイズを記載しておくと
JAL
飛行機の座席数 | 路線 | サイズ | 合計重量 |
---|---|---|---|
100席以上 *1 | JAL・JTA | 合計:115cm 以内 55cm × 40cm × 25cm以内 |
10kg以内 |
100席未満 *2 | JAL・JAC・ RAC |
合計:100cm 以内 45cm × 35cm × 20cm以内 |
- *1773/772(777)/787/789/767/734/738(73H)
- *2E70/E90/SF3/DH4/DH3/DH1/ATR
ANA
- 100席以上3辺(縦・横・高さ)の和が115cm以内(55cm × 40cm ×25 cm以内)
- 100席未満3辺(縦・横・高さ)の和が100cm以内(45cm × 35cm × 20cm 以内)
総重量10kg以内
- ※身の回り品を含めた総重量
100席以上の航空機には持込が可能となるようです。
100席以上とは、787や777といったジェット機中心。
離島や近距離を飛ぶプロペラ機などは持込不可となるようです。
そのほか、10kgという重量制限がありますので、そこもクリアする必要があります。
ケースの重さが約5kgですので、中には5kg程度入れられる計算になります。
パッキングの時に計算していく必要がありそうですね。
ご注意ください。
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ペリカンケース 1510M モビリティケース の特徴
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上記のことを頭においたうえで、ペリカンケース 1510M を見ていきます。
サイズ
内寸 : 50.2 x 27.9 x 19.3 cm
外寸 : 59.8 x 36.5 x 27 cm
フォーム付ケースの重さ : 8.1 kg
ケースのみの重さ : 7.4 kg
外寸を足してみますと
59.8 + 36.5 + 27 = 123.3
機内持ち込み可能サイズ 114cmを、10cm近くオーバーしております。
残念ながら、1510Mは機内持ち込みはできません。
直径 約10.2cm x 幅 3.8cmの、頑丈なポリウレタン製ホイールとステンレススチールベアリングは非常に魅力的です。
悪路や少々の段差であっても軽々持ち運ぶことができます。
いろんな現場に機材を持ち込んだり、現状の1510では、ローラーキャスターが引っ掛かるなど気になるようなところがあれば、1510 M を検討されてもいいかと思います。
ご参考にされてください。
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