カメラ三脚の世界に、“木製”という選択肢があることをご存じでしょうか?
冷たい金属ではなく、振動をしっかり吸収してくれる「天然のダンパー」=木材を用いた三脚。
それが、ドイツの老舗ブランドBerlebach(ベルレバッハ)の得意分野です。
ベルレバッハの三脚は、天文・測量・映像業界など振動の影響を極端に嫌う現場で選ばれてきた実績があります。
そして中でも「リポートシリーズ」は、そうした専門機材の技術をベースにしながら、写真愛好家でも手が届く価格帯と扱いやすさを両立したベストバランスモデル。
その中核を担うのが、今回ご紹介するリポート332です。

リポート332は、レベリングボール(3番モジュール)を標準装備した2段伸縮の木製三脚。
軽量でありながら最大12kgの機材をしっかり支え、独自のストップポジションシステムにより開脚角度も自在に調整できます。
見た目はちょっとクラシック。だけど中身は極めて実用的。
「木製三脚って、正直ちょっと憧れるけど、自分に合うのかな…?」
そんな方にこそ読んでいただきたいモデルなんです。
この記事では、リポート332の特長からモジュール選びのコツ、UNIシリーズとの違い、そして“自分に合った一本”を見つけるヒントまで、専門店の視点でとことん掘り下げていきます!
② リポート332のスペック紹介|軽量だけど、頼れる相棒
「軽い三脚は不安。でも重すぎるのは持ちたくない…」
そんな悩みを持つ人にちょうどいいのが、このリポート332。

■ 基本スペックはこんな感じ
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 最小高 | 8cm(ほぼ地べた!) |
| 最大高 | 143cm(一般的なアイレベル対応) |
| 自重 | 約3.2kg(意外と軽い) |
| 耐荷重 | 最大12kg(フルサイズ機材でも余裕) |
| 段数 | 2段(シングルレッグエクステンション) |
最大高143cmというのは、ミラーレスや一眼レフでの撮影にはちょうどいい高さ。
そして耐荷重12kgと聞くとピンとこないかもしれませんが、
「中判カメラ?4×5の大判?ウェルカムですよ」
というくらいの安心感があります。三脚の本体重量が3.2kgに抑えられているのも、軽量志向の方には大きなポイント。
■ 3番モジュールってなに?
リポート332に搭載されているのは、“3番モジュール”=レベリングボールモジュール。
これ、見た目は地味だけど、じつは超優秀。
水準器付きの直径55mmボールが本体に内蔵されていて、±30°の範囲で全方向に傾きを調整可能。

脚の長さをいじらなくても水平出しができるので、
「三脚を立てる → 水準を見る → クイッと調整 → 撮る!」
この一連の動作が、驚くほどスムーズになります。
しかも、上に雲台を載せずに直接カメラやレンズを固定する使い方もOK。
接点が1つになるぶん、剛性がグッと上がるんです。
■ 選べるカラーは6色|見た目にもこだわりたいあなたへ
標準カラーは木の風合いを活かしたナチュラル。
でも、「せっかくなら自分らしさも出したい…!」という方には、以下のカスタムカラー(追加料金あり)が選べます:

- ブラック(画像のモデル)
- NWブラウン
- グリーン
- TIグレー
- ブラック
- カモフラージュ
撮影現場で目立ちすぎず、でもちょっと「おっ」と言わせたい。
そんな絶妙なバランスを狙えるカラバリです。
つまり、リポート332は「ちょうどいい」スペックと拡張性を兼ね備えた木製三脚。
次のセクションでは、このモジュールがどんなふうに交換できるのか、さらに詳しく見ていきましょう。
③ モジュールって何?交換できるってどういうこと?
ベルレバッハ三脚を語るうえで欠かせないのが、この“モジュールシステム”。
一言でいえば、「三脚の頭(マウント部)を自由に選べるしくみ」です。
三脚って、ふつうは雲台の取り付け部が固定されていることが多いですよね。
でもベルレバッハのリポートシリーズは違います。
「用途に合わせて、頭の部分だけゴソッと付け替えちゃいましょう!」
という大胆かつ理にかなった設計。
しかもこの交換作業、専用レンチひとつで自分でできるのがポイント高しです。
■ モジュールは全部で10種類以上!

リポートシリーズで選べるモジュールは、なんと10タイプ以上。
代表的なものをいくつか挙げると…
| 番号 | 内容 |
|---|---|
| 0番 | 雲台なし・固定ネジのプレーンな台座(簡易DIY向け) |
| 1番 | フラットプレート(バネ付きネジで簡単固定) |
| 2番 | センターカラム(50cmアルミ製昇降ポール) |
| 3番 | レベリングボール(±30°、今回の主役) |
| 4番 | センターカラム+レベリングボールの複合型 |
| 5番 | 2ウェイチルト雲台(ヘッド一体型) |
| 6番 | 75mmビデオボール対応インサート |
| 7番 | 天体望遠鏡マウント用アダプター(各社対応) |
| 8番 | – |
| 9番 | クランク式センターカラム(ギア昇降、φ40mm) |
このように、撮影スタイルや機材に合わせて、ベース部分を最適化できるというわけです。
「静物撮影だから水平は重要」「雲台は別で使うから台座だけでいい」
そんなニーズにもピンポイントで応えてくれるのが、モジュール式の魅力です。
■ 3番=レベリングボールモジュールの魅力
今回のリポート332に搭載されているのが、3番モジュール:レベリングボール。
ざっくり言うと、雲台いらずで水平出しができる内蔵型ボール機構です。

- 直径55mmのアルミ製ボール
- 各方向に±30°まで傾けられる可動域
- 水準器内蔵で素早くレベリング
- 星型ノブで下からしっかり固定可能
水平が命の風景写真や建築撮影では、これがあるとセッティングが爆速になります。
「脚を微調整→試し撮り→また微調整…」という地味に面倒なループから解放される感覚。
しかも、カメラやレンズを直接このモジュールに載せられるので、接点が減ってブレにも強くなる。
「がっしり固定して、水平はレベリングで調整」というプロっぽいセッティングが、誰でもできちゃいます。
■ センターカラムやフラットプレートとの違いは?
比較対象としてよく挙がるのが、2番モジュール(センターカラム)と1番モジュール(バネ付きフラットプレート)。
| モジュール | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 1番:フラットプレート | 極限まで低重心/シンプル構造 | 大型機材・長時間露光・振動が気になる場面 |
| 2番:センターカラム | 高さの微調整がラク/可動域が広い | 動画やポートレート、室内撮影など |
| 3番:レベリングボール | 素早く水平出し/安定感あり | 風景・建築・全天球カメラなど水平必須な撮影 |
リポート332をベースに、
「高さ調整を重視したいなら322(センターカラム)」、
「超安定重視なら312(フラットプレート)」、
というふうに品番でモジュールが識別できる仕組みになっています。
使い方に合わせて“頭を付け替える”という発想、ありそうでなかったですよね。
これこそベルレバッハがプロに愛される理由のひとつです。
④ 開脚角度&段数の仕組み|“動かしやすくて、止まりやすい”って最高
三脚って、一度設置したら動かさないもの?
いえいえ、撮影現場では「ちょっと脚を開きたい」「角度を変えたい」という場面が意外と多いんです。
そんなときに頼りになるのが、ベルレバッハの誇る技術、
「ストップポジションシステム」。

■ ストップポジションシステムって何?
この機構、ざっくり言うと:
“脚をワンタッチで、決まった角度にカチッと止められる”仕組み
です。
リポートシリーズでは、脚の開き具合を5段階(約20°/40°/60°/80°/100°)から選べます。
しかも、羽根のようなウイングキャッチをパチンと倒すだけで切り替えOK。
不意にガバッと広がって「あっ…!」という事故もありません。
撮影場所が平坦とは限らないロケ撮影や、ローアングルでの安定性が欲しい場面でめちゃくちゃ重宝します。
しかもベルレバッハはここにも抜かりなく、
「最大開脚角度でも、指定の耐荷重はしっかり保証するよ」という安心設計。
実用を超えて、職人魂すら感じます。
■ 開脚角度の使い分けは?
| 開脚角度 | 主な用途 |
|---|---|
| 20° | 通常撮影、高さ優先の設置 |
| 40〜60° | 傾斜地や屋外の不安定な地面 |
| 80〜100° | ローアングル、地面スレスレ撮影、安定重視 |
ちなみにこの「角度固定」機構、上位モデルのUNIシリーズにも採用されています(名称は「スナップインシステム」)。
ただし角度の種類は少し違っていて、UNIでは20°/35°/55°/80°の4段階。
このあたりも、リポートシリーズの「汎用性重視」な設計が光ります。
■ 段数の違いってどう選ぶ?
さて次は、三脚選びの定番ポイント。
「2段にするか、3段にするか問題」です。
リポート332は、2段脚のモデル。
脚の継ぎ目が少ないぶん、剛性が高く、「振動に強い・セッティングが早い」のが最大の魅力。
一方、3段モデル(品番700〜900番台)は、コンパクトに畳めて持ち運びしやすいのが強み。
| 段数 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 2段 | 剛性・安定感が高い/セッティングが早い | 畳んでもちょっと長い |
| 3段 | よりコンパクトに収納可 | 若干剛性が落ちる/セッティングにひと手間 |
リポート332のような2段モデルは、安定性を重視する風景・建築・定点撮影にぴったり。
逆に、「旅行や登山でも持っていきたい!」という方は、3段タイプのリポート832などを検討するのもアリです。
⑤ リポート332 vs UNI 19C|どっちを選ぶ?あなたに合うのはコレ!
三脚を選ぶとき、どうしても気になるのが
「もっと上位モデルがあるなら、そっちのほうがいいのでは…?」という悩み。
たしかに、リポート332は高性能な木製三脚。
でもその上には、より頑丈でプロ仕様のUNIシリーズが控えています。
中でも「UNI 19C」は、現場での信頼度も高い、重量級の本格モデル。
では実際のところ──
リポート332とUNI 19C、どう違って、どちらを選べばいいのか?
比較してみましょう。
■ 軽さ vs 重さ|どちらを選ぶかは“移動距離”で決まる!
| モデル | 重量 | 最大高 | 耐荷重 | 段数 |
|---|---|---|---|---|
| リポート332 | 約3.2kg | 143cm | 12kg | 2段 |
| UNI 19C | 約7.1kg | 164cm | 25kg | 2段 |
まず最もわかりやすい違いは、重さ。
- リポート332 → 片手でひょいっと持てる軽量タイプ
- UNI 19C → 両手でズシッと構える重量級プロ機材
カーボン三脚と違って、木製三脚は“軽すぎてもダメ、重すぎてもつらい”という絶妙なバランスが必要ですが、移動が多いロケ撮影なら、断然332が現実的。
逆に、屋内のスタジオや定点で重機材をガチッと据えて撮るなら、UNI 19Cの安定感は別格です。
■ 振動吸収性はどっちも高い。でも“用途の幅”が違う
どちらもベルレバッハの木製三脚ですから、振動吸収性能は文句なし。
ただし、UNI 19Cは「EMC(電磁干渉)試験にも対応する金属フリー構造」や、特殊な業務用途を想定した設計がなされており、ある意味、“道具というより設備”に近い存在。
一方のリポート332は、屋外・屋内・風景・建築・インテリア撮影などに柔軟に使えるマルチタイプ。
■ 結局、どんな人におすすめ?
| モデル | 向いているユーザー |
|---|---|
| リポート332 | 木製三脚デビューを考えている中級者以上の写真愛好家/移動しながら撮影する人/水平出しにこだわりたい人 |
| UNI 19C | 大判・中判カメラユーザー/映像や測定現場などのプロフェッショナル/動かさずに“据え置き”運用したい人 |
■ ズバリ、こう使い分けよう!
「外に持ち出すことがある」→ リポート332がベスト
「現場に据え置く/絶対的な剛性がほしい」→ UNI 19Cがベター
どちらも名機ですが、目的が違えば、選ぶべきモデルも変わります。
“持ち運ぶための三脚”として、リポート332はやはりバランスが絶妙。
実際、筆者も「まずはリポートから始めて、必要が出たらUNIを追加」派です。
⑥ 品番の読み方講座|332って何の意味? ベルレバッハ式「暗号」を解読せよ!
「リポート332って、なんで“332”なんですか?」
店頭でもネットでも、かなりの確率で聞かれるこの質問。
実はこれ、ベルレバッハ三脚の“品番暗号”のようなもので、意味がちゃんとあるんです。
知っておくと、他のモデルも一発で理解できるので、これからベルレバッハにハマる人は必読ですよ!
■ 品番「332」は3つの数字に分解して読む!
リポート332を例にすると、それぞれの数字はこんな意味を持っています:

🔢 最初の「3」=高さ(300番台 → 中型)
この数字は、三脚のサイズ(高さ)を表すグループ番号です。
| 数字 | 意味 |
|---|---|
| 1 | 小型モデル(最大高 約110cm前後) |
| 2 | やや小型(約125cm前後) |
| 3 | 中型(約143cm)←これがリポート332 |
| 4 | 大型モデル(約160cm以上) |
つまり、「リポート332」は中型サイズの三脚ということですね。
🔢 真ん中の「3」=モジュール番号(今回は3番)
ここは三脚上部のモジュール(マウント部)のタイプを表しています。
| 数字 | モジュール内容 |
|---|---|
| 1 | フラットプレート(バネ付き) |
| 2 | センターカラム(昇降ポール) |
| 3 | レベリングボール(今回の主役) |
| … | 他にも多数 |
つまり、“332”の2つ目の「3」=レベリングボールモジュールが搭載されている、という意味になります。
🔢 最後の「2」=脚の段数(2段脚)
これは超シンプル。
「2」=2段脚(シングルレッグエクステンション)を表しています。
リポートシリーズでは基本的に:
- 100~400番台 → 2段三脚
- 700~900番台 → 3段三脚
となっており、300番台の末尾は「2」で固定。つまり「リポート333」は存在しません!
■ モデル比較で理解が深まる!
品番の法則がわかると、他のモデルも意味が見えてきます:
| 品番 | 意味 |
|---|---|
| 312 | 中型×フラットプレート(1番)×2段脚 |
| 322 | 中型×センターカラム(2番)×2段脚 |
| 432 | 大型×レベリングボール(3番)×2段脚 |
たとえば「高さは332でちょうどいいけど、センターカラムが欲しい」なら → 322
「もっと背が高くて水平調整もしたい」なら → 432
このルールを覚えておけば、自分に必要な三脚が“数字で見つかる”ようになるわけです。これは便利。
■ 番号で選ぶ。感覚で選ばない。それがベルレバッハ流
ベルレバッハの三脚は、ただの機材ではありません。
「撮影スタイルに合わせて構成できる、機材システムの一部」とも言えます。
品番の意味を理解することで、
「必要な高さ」「好みのヘッド」「理想の携帯性」を持った一本が、確実に見えてきます。
⑦ まとめ|リポート332はこんな人におすすめ!
ここまでお読みいただきありがとうございます。
リポート332の魅力、なんとなく伝わりましたでしょうか?
あらためて、この三脚がどんな人に向いているのか、ポイントをまとめておきます。
✅ 軽くて頑丈な三脚を探している人
片手で持てる軽さ(約3.2kg)なのに、耐荷重12kgのタフネス設計。
中判や大判機材をしっかり支えつつ、屋外への持ち運びも苦になりません。
「木製は重そう…」という先入観をいい意味で裏切ってくれます。
✅ 水準調整を素早く行いたい撮影シーンが多い人
レベリングボール(3番モジュール)のおかげで、地面が多少傾いていても、脚をいじらず水平出しが可能。
風景や建築、動画など、「まず水平が命!」という方にはうってつけの仕様です。
✅ 将来的にモジュール交換で拡張したい人
センターカラムにしたい?フラットプレートで低重心にしたい?
OKです。モジュールは後から交換可能。
カメラが増えたり撮影スタイルが変わっても、“買い替えなくていい”のがベルレバッハ式の美点です。
つまり、「しっかり使えて、長く使える三脚を探しているあなた」にこそ、リポート332はピッタリ。
⑧ 購入を検討するなら…
リポート332を含むベルレバッハの三脚は、受注生産ベースのドイツ製。
日本国内では取り扱いが限られており、並行輸入や一部代理店経由での購入が中心です。
✅ 購入前に確認しておきたい注意点
- カラーによって追加料金が発生する場合があります。
標準色はナチュラル(無塗装)で、ブラックなどのカラー塗装はオプション扱い。 - 脚サイズやモジュールはカスタム構成が可能です。
記事内の「品番の読み方」をもとに、用途に合わせてお選びください。 - 納期がかかる場合もあります。
在庫状況によっては、お届けまでに数週間かかることも。早めのご検討がおすすめです。
✅ 当店からのご案内
ズームフィックスでは、リポート332をはじめとしたベルレバッハ三脚を
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迷っている方も、モジュール選びやサイズ選定などお気軽にご相談ください。
“木製三脚のある撮影生活”を、あなたにもぜひ味わっていただきたいと思います。
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