プロの撮影現場で長年支持され続けている「ポータブレイス」のバッグ。
その高い耐久性と使いやすさは折り紙付きですが、「長く使う」には日々のメンテナンスが欠かせません。
この記事では、初心者でも実践しやすい基本的なケア方法から保管のポイント、汚れ別の対処法、加水分解のリスク対策までを丁寧に解説します。
「せっかく買ったポータブレイス、できるだけ長く使いたい」──そんなあなたのための保存版メンテナンスガイドです。
ポータブレイスとは?プロが選ぶ理由と耐久性の高さ
ポータブレイス(Porta Brace)は、アメリカ・バーモント州発の放送・撮影機材用バッグ専門ブランドです。
分厚いナイロン素材、強靭なファスナー、抜群の防水性能といった業務用途に耐える品質の高さが特徴。
10年以上使われている製品も珍しくなく、「現場で安心して使えるバッグ」として世界中のプロに愛用されています。
とはいえ、どんなに丈夫でもメンテナンスを怠れば劣化は進行してしまいます。
なぜメンテナンスが必要?バッグの寿命を縮める要因
以下のような要因で、ポータブレイスの寿命は縮まってしまいます。
- 雨や湿気によるカビ・臭い
- 表面の泥や汚れによる生地の劣化
- 汗や手の脂によるグリップ部分の変質
- 内装素材の加水分解(時間とともにベタつく劣化)
とくに湿度の高い日本では「加水分解」と「カビ」対策が重要です。
使用後の基本的な手入れ方法
現場から戻ったら、「使いっぱなし」はNG。以下の手順で毎回リセットしましょう。
- 軽く乾拭き:乾いた布で泥やホコリを落とします
- ファスナーを開けて陰干し:通気性の良い場所で数時間放置
- 内部も乾燥:機材を取り出し、内部に湿気がこもらないようにします
- シリカゲルの補充:内ポケットに乾燥剤を入れておくと湿気防止に◎
汚れ別・こんなときどうする?
泥・砂ぼこり
乾いてからブラシで払うのが基本です。
濡れている状態でこすると生地に泥が染み込むことがあるので注意。
雨で濡れたとき
乾いた布で水気をふき取り、必ずファスナーを開けた状態で陰干しします。
乾燥が不十分だと内部にカビが発生することも。
海辺・冬場の塩分
塩分は生地や金具の腐食を進めるので、早めに水拭き+乾燥がおすすめです。
塩が目立つ場合はぬるま湯で固く絞った布を使うと◎。
保管時のポイント:湿気と紫外線に注意
長期間使わないときの保管は、以下を意識しましょう。
- 湿度が高い場所は避ける(押し入れNG)
- 直射日光が当たらない通気性の良い場所
- 不織布のバッグなどで軽く覆うとホコリ防止に
- 内部にシリカゲル・防カビ剤を入れる
※ビニール袋に密封するのは加水分解のリスクが高まるのでNGです。
加水分解とは?内装素材の劣化に注意
ポータブレイスの内装には、ウレタンフォームやナイロンコーティング素材が使われています。
これらの素材は、経年劣化と湿度の影響で「ベタベタ」「粉吹き」といった症状が起きることがあります。これが加水分解です。
加水分解を防ぐには?
- 湿度管理(50%前後が理想)
- 長期未使用時も定期的に風通し
- 内部の乾燥剤の補充・交換
ベタつきが出たら、アルコールでの拭き取りやライナーの交換も視野に。
壊れたときの応急処置と修理方法
ファスナーが閉まらない
潤滑スプレーを試してみましょう。破損している場合はリペア専門店へ。
ストラップのほつれ
応急処置として縫い合わせたり、ナイロン糸+布用ボンドで一時固定する手もあります。
ウレタンの崩れ
インナークッションは他社製(サンワサプライや無印良品など)で代用も可能。
ポータブレイス純正パーツも一部販売されています。
メンテナンス用品のおすすめ
アイテム | 用途 | おすすめ製品例 |
---|---|---|
シリカゲル乾燥剤 | 湿気対策 | 東急ハンズやAmazonにて大量購入可 |
中性洗剤+柔らかい布 | 外装拭き掃除 | 花王「エマール」など衣類用 |
防カビ剤 | 長期保管 | 「ドライ&ドライUP」など |
ジッパー潤滑剤 | ファスナー補助 | ワコーズ「シリコーンルブリカント」など |
まとめ:丁寧なメンテナンスが「10年選手」の秘訣
ポータブレイスのバッグは、正しく使い、しっかり手入れすれば10年以上活躍します。
現場での安心感を長く保つためにも、日頃のメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
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