ロケ現場やドキュメンタリー収録など、音声収録におけるミキサーバッグ選びは、機材保護・操作性・携行性のすべてに直結します。その中でもプロフェッショナルの現場で定番とされるのが、ポータブレイス AO-1.5XBとORCA OR-30の2モデルです。
本記事では、両モデルのサイズ感・収納力・操作性・運用面を徹底比較し、現場でどちらが適しているのか、実用的な視点から検証していきます。
サイズ・構造比較(内寸・外寸・重量)
モデル | 内寸(L×W×H) | 外寸 | 重量 |
---|---|---|---|
ポータブレイス AO-1.5XB | 30.5×16.5×17.8cm | 33×20.3×20.3cm | 約1.5kg |
ORCA OR-30 | 26×12×17.5cm | 31×26×19.5cm | 約1.78kg |
AO-1.5XBは全体的にやや大きく、剛性のある作り。
OR-30はコンパクトながら奥行きがあり、横方向の機材レイアウトに強みがあります。
収納力と構成例
AO-1.5XB
- ミキサー本体(Sound Devices 633など)
- ワイヤレス受信機×6(ベルクロホルダーで固定)
- 送信機×2
- NP1バッテリー+BDSシステム
- 折りたたみ式のフロントポケットにアクセサリー類
- 両側面にNP1/BDS/トランスミッター用ポケット
OR-30
- ミキサー本体(Sound Devices 633、833、Zaxcom Maxx など)
- ワイヤレス受信機×6(内部ゴムバンドで固定) ※9台収納は構成とサイズによっては困難な場合あり
- 着脱式フロントパネル(ポーチとしても使用可能)
- 側面ポーチ×2(取り外し可能)
- 独立バッテリーポケットあり
アクセス性・操作性
AO-1.5XB
- 両側面が大きく開き、ミキサーI/Oやケーブル端子へのアクセスがしやすい
- 上部ビニールカバーは長めで、防滴・視認性を両立
- 背面に大きなフラップを備え、NP1バッテリーへのアクセスが容易
OR-30
- 6方向(上・前・左右・背面・底)からアクセス可能
- フロントパネルは完全に取り外し可能で、アクセサリーポーチにもなる
- 内部は青の起毛布で視認性が高い
- トップカバーは透明TPU素材で、機材の状態確認がしやすい
携行性・安定性
AO-1.5XB
- しっかりした骨格と底面で地面置きに強く、安定感がある
- ショルダーストラップ(HB-15)は軽量機材向けの中厚仕様で、簡易的な運用に適している
- オプションで複数のハーネス/ストラップに対応
- AH-2H:軽量・コンパクトで体へのフィット性が高く、短時間運用に適する
- AH-2.5:肩・背中・腰にメッシュ裏地と中厚パッドを備え、通気性と快適性に優れる
- AH-3H-MEMS:厚手メモリーフォームを用いたSサイズモデル。小柄なユーザーに最適
- AH-3HD:大型ウエストベルトで荷重を腰へ分散。中〜大型機材の長時間運用向け
- HB-A2:厚手パッド+非滑り構造。大型ポケットやDリングも装備。S-30など付属品あり
- HB-A1:HB-A2の簡易版。軽装備時や短時間運用に適する
OR-30
- ハーネスとの組み合わせで体感重量が軽く、長時間の装着にも向く
- ORCAハーネス(OR-40、OR-445など)と完全連携
- バッグ形状がしっかりしており、歩行時も型崩れしにくい
現場ごとのおすすめモデル
使用環境・要望 | おすすめモデル | 理由 |
屋外ロケが中心で安定性重視 | AO-1.5XB | 剛性と底面の安定感が高く、直置きに向く |
長時間装着や機動性重視 | OR-30 | 本体軽量でハーネス適合、身体への負担が少ない |
機材の頻繁な抜き差しがある | OR-30 | フルオープン設計でアクセスが速い |
レイアウト変更や拡張性を求める | OR-30 | ポーチや仕切りの移動・取り外しが可能 |
シンプルな構成で確実に運用したい | AO-1.5XB | 無駄のない設計と高い固定力で安定運用が可能 |
まとめ
ポータブレイス AO-1.5XBとORCA OR-30は、いずれも音声収録の現場で信頼されている定番バッグです。
- 安定感・剛性・多彩なストラップ選択肢を重視するなら AO-1.5XB
- 体感の軽快さ・柔軟な運用・高い操作性を求めるなら OR-30
収納機材のサイズや運用スタイルに応じて、自分の作業動線に合ったバッグを選びましょう。
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