カメラ機材や貴重品の保護は、移動や保管中に最も気を使う部分です。
特に、プロフェッショナルやアウトドア愛好者にとって、機材が万が一の事故や過酷な環境で損傷することは避けたい事態です。
そういった不安を解消させるため、信頼性の高い保護ケースとして名高いペリカンケースが愛用されています。
本記事では、ペリカンケースの中でも、比較的薄型・小型の1170をピックアップし、その特徴、対応するアクセサリー、実際の使用例、そして他の類似商品との比較について詳しく解説します。
ペリカンケース 1170の主な特徴
堅牢性と耐久性
1170 に限らず、ペリカンケースは堅牢性と耐久性を追求した設計が特徴です。
ケースは高強度のポリプロピレンで構成されており、極度の衝撃や圧力にも耐えられる構造になっています。
また、防水・防塵性能も優れており、IP67規格をクリアしています。
IP67という規格は、水深1メートルの環境下で最大30分間の防水性能を誇ります、ということを表しているものになります。
アウトドア活動や旅行中、雨や湿気にさらされる可能性が高い環境でも安心して使用できるわけです。
特徴 | 詳細 |
---|---|
素材 | 高強度ポリプロピレン |
防水・防塵性能 | IP67規格(最大水深1mで30分間) |
耐衝撃性能 | 高い耐久性、衝撃吸収設計 |
サイズでは、プロテクターケースの中では、小さいほうから数えて、1120、1150に続いて3番目。
財布、メガネや、携帯、タブレットなどの少し幅の薄い電子機器等を守ることができるハードケースになります。
その他、工具や貴重品などをいれるケースとして使っている方もいらっしゃいます。
カスタマイズ可能なインテリア
ペリカンケース 1170には、ケースのみのタイプと、ウレタンフォーム付きのタイプがラインアップされています。
ウレタンフォーム付きタイプには、蓋裏・本体・底面の3枚セットのウレタンフォームが付属しており、収納物に合わせてカスタマイズ可能です。
本体部分のウレタンフォームには、碁盤目状に切れ込みが入っていますので、収納する機材にあわせてくり抜いて収めることができます。
フォームは取り外し可能で、収納する機材に応じて変更することも可能です。
コンパクトで携帯性に優れた設計
サイズは内寸 約26.8 x 15.3 x 8.0 cm とコンパクトで、持ち運びやすさも抜群です。
小型のカメラ機材や電子機器を持ち歩くのに適したサイズであり、本国アメリカではピストルケースとして使用されたりもしていますので、モデルガンケースなどとしても使用できるかと思います。
また、ケースには頑丈なハンドルが付いており、移動中の持ち運びも便利です。
製品仕様 | 詳細 |
---|---|
内寸 | 26.8 x 15.3 x 8.0 cm |
外寸 | 29.6 x 21.2 x 9.6 cm |
重量 | 0.9 kg(ケースのみ) |
カラー | 6色(ブラック、デザートタン、オレンジ、ODグリーン、シルバー、イエロー) |
実際に内部サイズを細かく測っていきます。
ケース形状により微妙な誤差はありますが、カタログサイズとほぼ同じ採寸結果になりました。
特にこの1170は、底部にかけての傾斜も少ない品番になりますので、数値通りのスクエア形状のようになっています。
ペリカンケース 1170 のラッチ形状
ペリカンケース 1170 は、小型ケースのため、ラッチは細いものが採用されています。
この細いラッチは、1120、1150、1200、1300などにも採用されているもので、細くても全く問題ありません。
また、南京錠を通す穴が、取っ手ハンドルの近くに2か所ありますが、この部分に金属は使われていません。
これも、1300までのケースには金属は使われていません(1400以上は金属で補強されています)。
ペリカンケース 1170用アクセサリー
ペリカンケース 1170の利便性をさらに高めるためのアクセサリーを紹介します。
専用ウレタンフォームセット
このフォームセットは、ウレタンフォーム付きに収納されているものと同じ構成の、ウレタンフォームセットです。
単品でウレタンフォームセットのみ販売されています。
ペリカンケース 1170用のウレタンフォームは、3枚組。
交換用として使用できるので、他の機材用にくり抜きたい場合や、ウレタンフォームの交換などに使うことができます。
本体部分のウレタンフォームには、他のプロテクタ―用ウレタンフォームと同様に切れ込みが入っていますので、カッターナイフなどがない場合、手でも切り取ることができます。
でも、きれいに切り込みたい場合は、カッターナイフなどを使った方がいいかも。
交換用Oリング
ケースの防水性を保つために、Oリングの定期的な交換が必要です。
ケース本体と上蓋の隙間をOリングが塞ぐことによって、ケース内の湿気や水分をしっかりと遮断し、防水性能を維持します。
理想的な交換の目安は、1年に1回と言われていますが、Oリングの劣化(弾力性の低下)が見られなければ2〜3年での交換でも問題ないかと思います。
- 素材: 耐久性の高いゴム製
- 交換の目安: 1年に1回、またはOリングの劣化が見られた場合
TSA認証ロック
セキュリティを強化するために、ケーブルロックを差し込める穴も空いています。
そこにペリカン 1506 TSAケーブルロックなどを通すことで、セキュリティをより強化にすることができます。
TSA認証済みのケーブルロックであれば、手荷物を預けることになった場合でも安心です。
専用ディバイダーはありません
ペリカンケース 1170 のバリエーションは、ケースのみ、ウレタンフォーム付きだけになります。
ペリカンケース 1170 には、パッド付きディバイダー、トレックパックディバイダーのラインナップがありません。
別売りでも用意されていません。
深さがあまりない(浅い)ケースなので、専用ディバイダーを作るとなると、かなり小さな仕切板になってしまうので、製造が難しいのかもしれません。
どうしても仕切って使いたい場合は、インナーポーチなどを使って分けるなどの工夫が必要になりそうです。
ユーザーレビューの詳細分析
ペリカンケース 1170についてのユーザーレビューも紹介しておきます。
高評価ポイント
1. 堅牢性と信頼性 多くのユーザーが、ペリカンケース 1170の堅牢性を高く評価しています。特に、衝撃に対する強さや、過酷な環境でも機材をしっかりと保護する能力が評価されています。
- ユーザーの声:
- 「何度も落としたり乱暴に扱いましたが、中の機材は全く問題ありませんでした。どこにでも安心して持ち出せます。」
- 「アウトドアでの使用に最適です。防水性能もあり雨の日でも心配いりません。」
2. カスタマイズ性 内部のウレタンフォームを自分の機材に合わせて調整できる点が多くのユーザーに好評です。これは他のペリカンケースにも言えることですが、フォームのカスタマイズが容易で、どのような機材でもぴったりと収納できる点が魅力とされています。
- ユーザーの声:
- 「フォームの調整が簡単で、機材をしっかりと固定できました。カスタマイズ性が高いので安心できます。」
- 「自分でカットしてフィットさせましたが、作業が簡単で、仕上がりにも満足しています。」
3. コンパクトで軽量な設計 ケースのサイズと重量についても多くのユーザーが満足しています。軽量でコンパクトな設計のため、特に旅行や出張時に便利との意見を耳にします。
- ユーザーの声:
- 「軽くて持ち運びが楽です。旅行の際に重宝しています。」
- 「小さいながらも必要十分な収納力があり、使い勝手が良いです。」
指摘された点
1. フォームの耐久性 内部のウレタンフォームの劣化について指摘されることもあります。長期間使用すると、フォームがへたってくるため、定期的な交換が必要になってきます。
- ユーザーの声:
- 「数年使用していると、フォームがへたってきましたが、交換自体は難しくないので大丈夫でした。」
- 「ウレタンフォームの劣化のスピードに少し不満はありますが、価格を考えれば納得できる範囲です。」
2. ロック機能の追加要望 ロック機能がデフォルトで付いていないことに対して、セキュリティの面で不安を感じるユーザーもいるようです。
- ユーザーの声:
- 「ロックが付いていればさらに良かったですが、別途TSAロックを購入しました。」
- 「セキュリティ面で少し心配ですが、ケーブルロックがかけれれる穴が空いているので、必要だなと思うときだけ鍵を掛けるようにしています。」
ペリカンケース 1170と競合製品との比較
ペリカンケース 1170は、その優れた耐久性と防水性能で他のケースと比較しても非常に優れた製品です。
形状・サイズも、他のペリカンケースとは少し違った、特徴的なものになっています。
代表的な競合製品との比較表です。
製品名 | ペリカンケース 1170 | Nanuk 909 | SKB iSeries 1208-3 |
---|---|---|---|
素材 | 高強度ポリプロピレン | NK-7レジン樹脂 | 高密度ポリエチレン(HDPE) |
防水・防塵性能 | IP67 | IP67 | MIL-STD 810H |
内寸 | 26.8 x 15.3 x 8.0 cm | 29.1 x 17.8 x 9.3 cm | 30.4 x 20.3 x 8.2 cm |
重量 | 0.73 kg | 0.98 kg | 0.96 kg |
カスタマイズ可能 | あり(ウレタンフォーム) | あり(キューブフォーム) | あり(キューブフォーム) |
価格帯 | 中価格帯 | 中価格帯 | 中~高価格帯 |
ペリカンケース 1170 はどんなものに使えるのか
深さがあまりない1170はどのような使い方ができるんでしょう。
よく耳にするのが、沖縄などのビーチリゾートなどで、お客さんの携帯や財布などを預かる際の保管ケースとして。
船で向かうシュノーケリングツアーやダイビングツアーなどで、実際に潜る際には、このペリカンケースの中に保管しておくという使われ方などです。
海水にぬれる心配なく、TSAロックや南京錠なども併用すれば、セキュリティも高く設定することもできるため、重宝されているようです。
8インチタブレット程度までは収納できますので、6.7インチの iPhone 15 Pro Max も問題なく収納できます。
そのほか、工具入れとしても使用されている方もいらっしゃいます。
例えば、遠方の現場や出張時などで必要最小限の工具を持ち出す必要があるときなど。
ノートPC用ケース 1470 や 1490 なども、工具の持ち運びに使われていることがありますので、もう少し小さめの工具を持ち運ぶ際には、この1170も便利なのでしょう。
前述しましたが、アメリカなどではピストル用ケースとして使用されています。
ピストルと共にマガジン1つを収納できるケースとして用いられていることが多いようです。
まとめ
ペリカンケース 1170は、電子機器や貴重品、工具類などの持ち運びに使える、薄くてコンパクトなケースです。
その優れた耐久性、防水性、そしてカスタマイズ性で、プロフェッショナルからアウトドア愛好者まで幅広いユーザーに支持されています。
多くのユーザーレビューからは、その高い信頼性と実用性は明らかで、競合製品と比較しても非常に優れた選択肢であることがわかります。
持ち運びやすさ・耐久性を求めるユーザーにとって、ペリカンケース 1170は信頼できるケースであることは間違いありません。
ケースをご検討の際に、ご参考にされてください
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