【失敗しない!】トレックパックディバイダーの切り方完全マニュアル|初心者も安心のカット術

Pelican ペリカンケース

ペリカンケースの中身って、まるで「お弁当箱の詰め方」みたいなもの。
中身(=機材)をきれいに、そして安全に配置するには、インテリア選びが超重要なんです。

ペリカンケースの内装は主にこの3タイプ:

  • ウレタンフォーム(自分で切るスポンジ)
  • パッド付きディバイダー(マジックテープで仕切るタイプ)
  • そして今回の主役、トレックパックディバイダー

ウレタンのカット方法は以前ご紹介しました(→ こちらの記事)。
パッド付きディバイダーは貼るだけで楽チン。
…でもトレックパックは?というと、

「切って、差して、ピンで留める」ちょっとDIY感あるシステムなんです。

今回は人気モデル「ペリカンケース 1510TP」を使って、
初心者でも失敗しないトレックパックディバイダーのカット手順とコツを完全解説していきます!


トレックパックディバイダーってどんな仕組み?

トレックパックとは、厚さ約1.1cmの硬質パネルをカットして、自分好みに仕切りを作るカスタマイズシステム。
無駄なスペースを作らず、ピタッと気持ちよく機材が収まるのが魅力です。

さらに:

  • パネルの配置は後から変更可能
  • ロックピンでしっかり固定
  • クッション性はやや控えめなので、精密機材には追加保護がおすすめ

【手順解説】実際にカットして組み立ててみよう!

🧩 ステップ①:機材を仮置きしてレイアウト確認

さあ、トレックパック加工の基本を押さえて、理想の収納レイアウト作りを始めましょう。
まずはケース内部に、収納予定の機材をざっくりと仮置きしてみてください。

このステップの目的は、いきなり「ピッタリ収納!」を目指すことではありません。
ポイントは、「このセット、ちゃんと収まりそうかな?」を確認すること。
レイアウトの方向性を、なんとな〜く掴めれば十分です。

たとえば今回の例では、以下のような機材を想定しています:

1.一眼レフカメラボディ
2.標準ズームレンズ
3.望遠ズームレンズ
4.木製ミニ三脚
5.クリップオンストロボ
6.カメラ用バッテリー充電器
7.単三電池用の充電器
8.レンズフード

ちょっとした撮影旅なら、このくらいのセットを持ち歩く方も多いのでは?

この機材とこの機材、干渉しないかな?
このスペースにミニ三脚を入れられそう?
そんなふうに、実際に配置しながら考えてみてください。

もし配置してみて「あれ、これはムリがあるかも…」と感じたら、それこそが大きな収穫です!
この段階で気づければ、あとで「全部やり直しコース」なんてことも避けられます。

加工前のこのひと手間が、未来の自分を助けてくれます。
ぜひ、気軽に仮レイアウトを試してみてください!


✏️ ステップ②:ざっくり組立図を描く

ここで大切なのは、「完成イメージを持つこと」です。
まずは収納予定の機材を仮置きし、それに合わせてディバイダーをどのようにカット・配置するか、ざっくりとした“設計図”を描いてみましょう。

とはいえ、厳密なカット図面は不要です!
ここでは「こんな感じで仕切ろうかな〜」というラフなイメージ図(デザインパターン)でOK。
実際にカットするときに微調整は必ず入るので、最初から完璧を目指さなくても問題ありません。

「大枠を決めて、あとは現場合わせ」くらいのスタンスがちょうどいいですよ。


✂️ ステップ③:ディバイダーを実際にカット!

いよいよ本番。ここからは、トレックパックディバイダーのカット作業に入っていきます。


🔍 まずは寸法チェックから!

1510TPには、2種類の長さのディバイダーが入っています。
ここで重要なのは、ケースの内寸(内法)に合わせて、どのようにカットするかを考えること。

  • ケース短辺の内法:約 25.3cm
  • ディバイダー(長いタイプ):約 50.7cm

つまり…
「長いディバイダーを半分に切れば、ちょうどいいかも?」という算段です。
では、さっそくやってみましょう。


✂️ カットのコツ:ゼムクリップが大活躍

マス目を数えて目印をつけるのって、意外と混乱しがち。
そんなとき便利なのが、ゼムクリップ(ペーパークリップ)です!

  • カットしたい箇所にゼムクリップを挟んで、目印として活用
  • 専用カッターをマス目の中央に差し込んで…
  • まっすぐ引き下ろすだけでスパッと切れます

この真ん中の部分を、カット予定のマス目に入れ込みます。

あとはゆっくり引っ張り下ろすだけで、自然に切れていきます。

✏️ ポイント:
マス目の数が偶数の場合、ちょうど真ん中ではカットできないこともあります。
そのときは、1ブロックずらして調整しましょう。


⚙️ カット後のフィッティング

実際にカットしたディバイダーをケースにセットしてみると:

  • 短いパーツは問題なし
  • 長いパーツは少しキツめ。押し込んでなんとか収まる感じ

そこで、試しに1ブロックだけ追加でカットしてみたところ…

意外とスムーズに切れる!
専用カッターのおかげで曲がらない!
力は少し必要だけど、難易度は低め!

…と、いい感じに収まりました。が、実際に入れてみると、少しキツイままでも良かったような感じでしたので、追加カットは不要だったかもというオチも。

💡アドバイス

カットの長さに迷ったら、“やや長め”でキツめにセットする方向でOK。
最後に気になったら微調整カットでも間に合います。

ここでは追加で1ブロックを、先にカットしました。
ですが、最終的な配置から考えると、カットしなくてもよかったです。
ロックピンを差す時に、微妙に動いてしまい、長さがギリギリになりました。

少しキツメのままでいい、ということですか?

そうですね、キツメのまま進めていくのがいいと思います。
長さを迷ったら、長いほうを選択しておいてください。
最後になっても、その部分が気になるようでしたらカットしてもOKです。


➕ 続いて、縦のディバイダーもカット!

例として登場した木製三脚の長さは約25cm
そのサイズに合わせて、縦のディバイダーもマス目を探してカットします。

こちらも問題なくカット成功!
あとは同様の手順で、他の区画も同じようにカットしていくだけです。


🔚 まとめ:
  • ゼムクリップで目印をつけると超便利
  • 長さに迷ったら「ちょい長め」でカット
  • 最初から完璧を目指さず、“微調整ありき”の気持ちで進めるのが正解

このステップを乗り越えれば、収納美も実用性も一気にアップしますよ!


🧱 ステップ④:切ったディバイダーを配置!

ここからは、いよいよ仕上げの工程です。
組立図(またはイメージスケッチ)を参考に、カットしたディバイダーをケースの中に並べていきます。

💡 ポイントは“固定位置の確認”!
・どこを支点にして固定するのか?
・ガタつきはないか?
このあたりをしっかり見極めながら、全体のバランスを整えていきましょう。

🧩 足りない部分が出てきたら、遠慮なく追加カット!
組立ててみて「あ、ここ足りないな」という場所が出てきたら、その場で追加加工するといいです。完璧主義よりも、柔軟さがカギです。

📸 最終的に仕上がった状態がこちら!


🔒 ステップ⑤:ロックピンでガッチリ固定!

次は、ロックピンを使ってディバイダーを固定していきます。

まずはロックピンにプルタブをセットします。
プルタブの片側がループ状になっているので、そこにロックピンを通しましょう。

そのままU字の部分までプルタブを移動させれば、準備完了です。

そのピンをマス目に差し込んで、ディバイダーを固定していきます。

あとは、ロックピンをディバイダー同士の接続部分に差し込んで固定していきます。

すべての接続部にロックピンを取り付けたら、作業は完了です。

📦 あとは機材を収納して最終チェック!

ここまででディバイダーの設置は完了。
さっそく、予定していた機材を収納してみましょう。

このとき、スペースのサイズ感が合っているか再確認するのがポイントです。
ありがちなのが、機材にぴったりすぎるスペースを作ってしまうこと。
ピッタリすぎると、取り出すときに少し手間取ることがあります。

今回の例では、レンズフードのスペースがややキツめだったので、微調整して少し余裕を持たせました。

🧩 余ったパーツは?

完成後に余ったのは、長めのディバイダー1本とロックピン4個。
あと2か所くらいならディバイダーを追加できそうな分量ですね。
ケース内のスペースから見ても、必要十分なセット内容といえそうです。

もっと細かく仕切りたい場合には足りなくなるかもしれませんが、
いざとなれば「ディバイダーだけ」「ロックピンだけ」でも追加購入できるので安心。

万が一カットを失敗してしまっても、リカバリーできる選択肢があるのは心強いですね。


【作業してみてわかった!】ちょっと気をつけたいポイント

  • ケースの上下端(タイヤ・ハンドル側)は要注意
     → 底ウレタンが薄めなので、精密機器はできるだけ中央寄せが安心です。
  • キツすぎる配置はNG!
     → 取り出しにくくなったり、機材が傷ついたりすることも。少し余裕をもたせたレイアウトが◎。
  • 失敗してもやり直せる
     → トレックパックの追加パーツは個別購入が可能。気軽にチャレンジして大丈夫!

✅ 対応ケース一覧(2025年8月時点)

トレックパックディバイダーはすべてのペリカンケースに対応しているわけではありません
以下は、2025年8月現在で対応している品番一覧です(TPKIT=TrekPak対応キット)。

🔹 クラシックシリーズ

1120 ペリカンケース 1120TPKIT
1150 ペリカンケース 1150TPKIT
1200 ペリカンケース 1200TPKIT
1300 ペリカンケース 1300TPKIT
1400 ペリカンケース 1400TPKIT
1450 ペリカンケース 1450TPKIT
1500 ペリカンケース 1500TPKIT
1520 ペリカンケース 1520TPKIT
1510 ペリカンケース 1510TPKIT
1550 ペリカンケース 1550TPKIT
1560 ペリカンケース 1560TPKIT
1600 ペリカンケース 1600TPKIT
1610 ペリカンケース 1610TPKIT
1650 ペリカンケース 1650TPKIT


🔹 ペリカンAirシリーズ

1485Air ペリカンケース 1485TPKIT
1506Air ペリカンケース 1506TPKIT
1507Air ペリカンケース 1507TPKIT
1525Air ペリカンケース 1525TPKIT
1535Air ペリカンケース 1535TPKIT
1555Air ペリカンケース 1555TPKIT
1557Air ペリカンケース 1557TPKIT
1605Air ペリカンケース 1605TPKIT
1615Air ペリカンケース 1615TPKIT


🔹 Storm(iM)シリーズ

iM2100 ペリカンケース iM2100TPKIT
iM2200 ペリカンケース iM2200TPKIT
iM2275 ペリカンケース iM2275TPKIT
iM2300 ペリカンケース iM2300TPKIT
iM2400 ペリカンケース iM2400TPKIT
iM2450 ペリカンケース iM2450TPKIT
iM2500 ペリカンケース iM2500TPKIT
iM2600 ペリカンケース iM2600TPKIT
iM2620 ペリカンケース iM2620TPKIT
iM2720 ペリカンケース iM2720TPKIT
iM2950 ペリカンケース iM2950TPKIT


※ 上記に記載のないケースは、現時点ではTrekPak対応モデルが用意されていない可能性があります。


まとめ|「カット=難しそう」は誤解。むしろ快感!

今回は「Pelican 1510TP」にトレックパックディバイダーを組み込む様子をご紹介しました。実際にやってみた感想としては、「カット作業そのものは意外と簡単」。むしろ、難しいのは“どう機材を配置するか”のほうでした。

特に注意したいのは、ケースの上下端。タイヤやハンドル収納部分には底ウレタンがないため、機材が直接プラスチック部分に接してしまいます。精密機材を入れる場合は、位置に配慮するか、ウレタンシートなどで補うと安心です。

「なんだか難しそう…」と感じていた方も、実際に作業してみると、意外にスムーズに進められるはず。もしご不明点やご相談があれば、お気軽にご連絡ください。


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