映像制作やインタビュー、ドキュメンタリー撮影などで欠かせない音声収録機材の一つがブームポールです。マイクを最適な位置に配置し、高品質な音を収録するためには、ブームポールの活用が重要です。本記事では、屋内・屋外それぞれの撮影現場におけるブームポールの使い方や機材選びのポイント、役立つアクセサリーなどを詳しく解説します。
ブームポールの役割とは?
ブームポールは、マイクをターゲットに近づけつつ、映像フレーム内に入れずに収録するための伸縮可能なポールです。被写体の近くで自然な音を拾うことができるため、臨場感ある収録が可能になります。特に指向性の強いガンマイクと組み合わせることで、不要な周囲音を抑えつつ、狙った音源を的確に収音できます。
また、マイクスタンドや手持ち収録では難しい位置・角度でのセッティングが可能になるため、ドラマ撮影やドキュメンタリー、バラエティ現場などで広く使用されています。
ブームポールの基本構造と選び方
材質・長さ・ケーブル方式の違い
- カーボン製:軽量で丈夫。長時間の使用や屋外での移動が多い現場に最適。
- アルミ製:コストパフォーマンスに優れ、初心者や予備用におすすめ。
- ミックスファイバー製:カーボンとグラスファイバーの複合構造。軽さと耐久性をバランスよく実現。
- ケーブル内蔵型:素早いセットアップが可能。ただし、断線時は修理が複雑。
- 外付けケーブル型:交換・修理が容易で、トラブルに強い構造。
ロック方式の種類とメリット
- ツイストロック式:素早く調整できるシンプル構造。
- クランプロック式:しっかり固定でき、重めのマイクにも対応。
屋内撮影でのブームポール活用ポイント

狭所での扱いと反響対策
屋内では、壁や天井からの反響音(リバーブ)に注意が必要です。収録対象の声をクリアに拾うためには、マイクをできるだけ近づけて配置し、不要な音の回り込みを防ぐ工夫が重要です。
特に天井の低い空間では、短めのブームポールを使用したり、マイクの角度や高さを細かく調整することがポイントになります。ブームマイクはラベリアマイクよりも自然な音質と立体感を得やすいため、ナレーションやドラマ収録に向いています。
室内向けおすすめモデル
- VDB S-QT:軽量で静音性に優れ、狭い場所でも扱いやすい。
- K-Tek KE79CC:ケーブル内蔵型でセットアップが簡単。初心者にも最適。
屋外撮影でのブームポール活用ポイント
風・雨対策と長時間使用対策
屋外では、風切り音や急な天候変化の影響を受けやすいため、ウィンドジャマー(デッドキャット)やレインカバーなどの防水アクセサリーが必須です。風が強い日には、ブラスターやウィンドブラスケットも効果的です。
また、軽量なモデルの選定やバランス調整によって、長時間使用による疲労を軽減できます。ショルダーサポートやベルトハーネスの併用もおすすめです。
屋外向けおすすめモデル
- Ambient QP5100:堅牢で振動吸収性に優れたプロ仕様モデル。
- K-Tek CCRシリーズ:軽量で高耐久。屋外撮影の信頼性に優れる。
両対応の工夫とアクセサリー選び
ノイズ対策・ケーブル処理
- ケーブルはマジックテープやホルダーでしっかり固定し、接触ノイズを防止。
- XLR端子は定期的に清掃・点検を行い、音切れやノイズを防ぐ。
ショックマウントやブームスタンドの活用
- ブームスタンドを併用することで手ブレを軽減。
- ライヤー式ショックマウントはハンドリングノイズを大幅に抑制。
よくあるトラブルと対処法
ノイズ・接触不良の原因と解決策
- ケーブルの緩み → しっかりと固定し、ガサガサ音を防止。
- 接触音 → グリップ部に布やラバー素材を巻いて対策。
疲れにくい持ち方とケア
- 両手でバランスよく持つことで筋肉への負担を軽減。
- 使用後は肩・腕・手首のストレッチを習慣に。
まとめ:シーン別に最適なブームポール活用を
屋内と屋外では求められるブームポールの性能や工夫が異なります。撮影環境に応じた機材選びと運用方法を知ることで、収録のクオリティは大きく向上します。アクセサリーや補助機材を上手に組み合わせて、自身の撮影スタイルに最適な運用を見つけてください。
本記事が、あなたのブームポール選びや使い方の参考になれば幸いです。
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