映像制作や音響収録において、クリアで精密な音をキャッチすることは非常に重要です。
特に屋外での撮影や長時間の録音作業では、音声スタッフにとっての機材の軽量化と扱いやすさが求められます。
そんな中で、AMBIENT Recording アンビエント QP5100 BOOM POLEは、その軽量なカーボンファイバー構造と高度な設計で、プロフェッショナルなオーディオ録音の現場で人気を集めています。
本記事では、このブームポールの特長と利点、使用感について詳しく解説します。
アンビエントのブームポールについては以下の記事も参照ください。
AMBIENT Recording アンビエント QP5100の概要
製品概要と特徴
Ambient Recording(アンビエントレコーディング) QP5100 クイックポール は、ドイツの音響機器メーカーAmbient Recording社によって設計された、プロフェッショナル向けのブームポールです。
特に、以下のような特徴があげられます。
- 材質:高品質なカーボンファイバーを使用
- セクション数:5セクション構造
- 伸縮長:104cmから402cmまで調整可能
- 重量:760gと非常に軽量
- ロック機構:非常にスムーズなクイックロックシステム
このような設計により、QP5100は軽量でありながら非常に堅牢で、長時間の使用にも耐えることができます。
カーボンファイバーのメリット
カーボンファイバーは、ブームポールにとって理想的な素材です。
軽量でありながら強度が非常に高く、振動を抑える能力に優れているためです。
これにより、長時間の使用でも手への負担が少なく、音質にも悪影響を与えません。
AMBIENT QP5100の詳細レビュー
使用感と操作性
伸縮機能と安定性
AMBIENT QP5100の大きな特徴の一つは、その伸縮性です。
5セクション構造により、収納時はコンパクトにまとめられる一方で、最大402cmまで伸ばすことができます。
この伸縮範囲は、様々な撮影シーンにおいて非常に便利です。
さらに、セクションごとのクイックロック機構は、確実かつ迅速に固定できるため、現場での作業効率も向上します。
軽量さと疲労軽減
重量がわずか760gという軽さは、音声スタッフにとって大きな利点です。
特に長時間の撮影現場では、手や肩にかかる負担が少なく、より快適に作業を続けることができます。
カーボンファイバー製のブームポールであるため、軽量でありながら剛性を保持しており、振動によるノイズも最小限に抑えられます。
競合製品との比較
K-Tek Mighty Boom Poleと比較
K-TekのMighty Boom Poleシリーズも、プロフェッショナルな音響現場で使用される人気のブームポールです。
QP5100と同程度のサイズでは、K-tek KP12あたりになるのですが、K-tek KP12のほうが、伸縮範囲が短いにも関わらず、重量はやや重くなっています。
これは、カーボンとグラファイトという素材の違いからくるものだと思われます。
より軽量なものを望まれるのであれば、Ambient QuickPolehシリーズが少し優位です。
VDBブームポールとの比較
VDB製品でQP5100に近いサイズはL-QTになりますが、重量はL-QTのほうが軽くなっています。
長時間の撮影やフィールドレコーディングなどの過酷な環境下で使用されることメインで想定されているのであれば、L-QTのほうが適しているでしょう。
一方で、剛性面は重量と表裏一体のようで、フルで伸ばしたり重いマイクを取り付けた際の「しなり」が少し気になるという意見も聞こえてきます。
素材 | カーボンファイバー | グラファイト | カーボンファイバー |
セクション数 | 5セクション | 6セクション | 6セクション |
伸縮範囲 | 104cm – 402cm | 94cm – 366cm | 80cm – 390cm |
重量 | 760g | 820g | 540g |
ロック機構 | クイックロック | – | クォーターターン |
内蔵ケーブル | なし | なし | なし |
特長 | 様々なプロフェッショナルな音声収録現場で人気(とくにヨーロッパ) | 高い剛性と操作性、カスタマイズの柔軟性で人気(特にアメリカ) | 軽量性と操作性が求められる現場で高く評価 |
価格帯 | 高 | 中〜高 | 中〜高 |
製造国 | ドイツ | アメリカ | フランス |
耐久性とメンテナンス
耐久性の評価
QP5100は、カーボンファイバー製のため、非常に高い耐久性を誇ります。
一般的なアルミニウム製ブームポールに比べて、腐食や錆に強く、長期間使用しても性能が劣化しにくいのが特長です。
メンテナンス方法
ブームポールを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
QP5100は、セクションごとに簡単に分解できるため、内部の清掃や各パーツの点検が容易に行えます。
また、ロック機構にはグリスなどの潤滑剤を適用することで、滑らかな操作を維持できます。
購入ガイドと価格設定
価格帯とコストパフォーマンス
AMBIENT QP5100の価格は、ブームポールの中では高価格帯に属します。
しかし、その耐久性、軽量性、操作性を考慮すると、価値のある優れた製品だと言えます。
プロフェッショナルな現場での使用を想定するなら、金額に見合う価値が十分にあると思います。
製品一覧
- Ambient Recording アンビエント QP 550(5段階/55~185cm)
- Ambient Recording アンビエント QP 565(5段階/69~248cm)
- Ambient Recording アンビエント QP 580(5段階/84~312cm)
- Ambient Recording アンビエント QP 5100(5段階/104~402cm)
- Ambient Recording アンビエント QP 5130(5段階/134~532cm)
- Ambient Recording アンビエント QP 5150(5段階/155~637cm)
まとめ
AMBIENT Recording アンビエントレコーディング QP5100 BOOM POLEは、その優れた軽量性、操作性、そして耐久性から、プロフェッショナルな撮影・音声収録現場において非常に頼りになるツールです。
価格は高めですが、その品質とパフォーマンスは価格に見合った価値を提供します。
特に、クオリティの高い音声収録を求められるシーンでの信頼性は非常に高い製品です。
もし、音響収録の現場で質の高いのブームポールを探しているなら、QP5100は間違いなく検討すべき一品です。
購入検討の際に少しでも参考になるようでしたらうれしく思います。
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